Details

Autor(en) / Beteiligte

• 小山富生

Titel

RD-9-1 人工心肺中の血液浄化

Ist Teil von

• 体外循環技術, 2011, Vol.38 (3), p.364-364

Ort / Verlag

日本体外循環技術医学会

Erscheinungsjahr

2011

Quelle

Free E-Journal (出版社公開部分のみ）

Beschreibungen/Notizen

• 人工心肺中は, 補液, 輸血, 心筋保護液, 心嚢内局所冷却等により, 希釈, 電解質の異常を容易に引き起こす. また人工材料や空気との接触反応など凝固線溶系, カリクレインキニン系の亢進, 補体の活性化など過剰な活性化物質の産生が生じている. また肺循環の途絶による血管作動性物質の代謝異常も起きている. 更には血流遮断や, 低血流の状態を保たなければならない場合, あるいは術前からの虚血など, 諸臓器や組織における低灌流, 再灌流によって様々なメディエータの放出, 細胞壊死によるカリウム濃度の上昇や, ミオグロビンの増加などが観察されることもある. このように手術手技, 人工心肺の材料や循環方法の特異性によって引き起こされるアンバランスな状態や, 極端な電解質異常を避けるために限外濾過膜や血液浄化膜を使用して, 多様な症例に対し血液浄化を有効に利用する方法を考えていく必要がある. 代表的な使用方法としては, (1)比較的陥りやすい高カリウム血症のような電解質補正であれば, 血液濾過用の置換液で血液濾過(HF)を行うことで対処する.